新・イジメ.COM
そう思った時だった。


克己がその場に膝をつき、土下座したのだ。


まさかの光景に唖然としてしまい、動くことができなかった。


生も驚いて目を丸くしている。


「頼む。録音を消してくれ」


克己は地面に額をこすり付けてそう言った。


「はぁ? なんだよお前、土下座すればどうにかなると思ってんのかよ」


そう言いながらも、生がたじろいているのがわかった。


あたしはすぐに克己の横へ駆け寄り、同じように土下座をした。


これで許してもらえるのなら、安いものだった。


「お願いします! 消してください!」


「な、なんだよ2人して。そんなことで消すと思ってんのかよ」
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