新・イジメ.COM
☆☆☆

昨日あんな出来事があったなんて誰も知らないまま、いつも通り学校がはじまった。


美文は休憩時間にも1人で勉強し、渚は窓の外を見つめている。


考えていることはそれぞれありそうだけれど、その目的地点はみんな同じに見えた。


あたしだって同じだ。


この島から逃げたい。


でも昨日それはできないとわかってしまった。


だったらどうすればいいのか……。


そう考えていたところでスマホが震えた。


全員、一斉にだ。


嫌な予感がするけれど、見ないワケにはいかない。


あたしは重たい気持ちでスマホの画面を確認した。


思っていた通りイジメ.COMからのメールだ。


開いてみると、今日の指示が書かれていた。


《畠平麻子が今林大志をイジメる》


「畠平さん!?」


呼んだ瞬間、声に出していた。
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