おねえちゃん。
4がつ5にち。
おねえちゃんがへんです。
私がなにか話しかけても
なにもこたえてくれません。
かなしいです。明日は話してくれるかな。
おねえちゃん。話したいです。

♡1♡ ざわつきのはじまり


私は七瀬音羽。女子校の中学2年生。

母親の唯と妹の鈴羽と3人で暮らしていて

ダンス部に所属している。

友達も多くはないけど

別に1人だって訳でもない。

父親は私が小学4年生の時に交通事故で死んだ。



鈴羽は私のことをおねえちゃん。と呼ぶ。

お母さんはいっつもわたしに、

お姉ちゃんなんだからと、

鈴羽と重なった時は、

食べたいおやつも食べさせてもらえず、

見たいテレビだって見れない。

おねえちゃん、おねえちゃん。と呼んでくれる

大好きだったはずの鈴羽。

いつも優しくて穏やかなお母さん

なのに、なのに今は

その2人のせいで私の心はざわついてる。



行ってきます。

一言だけ言って

お母さんの行ってらっしゃいも聞かずに

家を出た。

お母さんは悲しんでるかな。

そんなのどうでもいい。

気にしない気にしない。

心のもやもやをかき消すかのように

私は走った。誰かが追いかけてくる。


音羽~!!おはよう~!!足、意外と速いよね。

おはよう~!そんなことないってば笑


彼女は同じクラスで部活も一緒の瑞姫。

美人で、一人っ子だけど気配り上手で

成績優秀で運動神経抜群。

非の打ちどころがない女の子だ。


音羽なんかあった?顔いつもよりくらいよ?

え?そうかな……あ、そうだ昨日テレビ夜遅くまで見てたからかな(*^-^*)

そっか!それならいいんだけど。







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