愛のかたち
『でもね、条件がある。』


喜んでいる俊くんがこの言葉でピタッと止まった。


『無理なこと言わないでよ?』


眉毛をしかめて笑いながら俊くんは言った。


こんなかっこいいのにこんなにもわたしに夢中になってくれたのがわたしは嬉しかった。


孝浩くんもだけど、わたしは本当に幸せなのかも。



わたしは首を傾け、俊くんの肩にポスッと乗せた。


『浮気しちゃダメだからね。』


強い口調で言うと俊くんもそっとわたしの方に首を傾けてきた。


『当たり前じゃん。』


バカにするかのような口調だった。


わたしたちは時間を忘れてひたすら話した。


孝浩くんに話すのか、話さないのか。

家族構成。

好きなテレビ、芸人。



孝浩くんにはまだ話さないという方向で決まったが、わたしは会うことはないと思っていたので、俊くんにそこの判断を任せることにした。
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