愛のかたち
『ねぇ、2回だよね??』


『え?俺1回しかイッてないよ??』


パコッ


『バカ・・』


わたしはバカと発するのと同時に軽く叩いた。


『で、なにが2回??』


『ブレーキランプ5回点滅。昨日で2回目だよね??』


すると俊はクルッと後ろを向いた。


ハハーン・・・。


『俊くん?何恥ずかしがってるのかな??』


わたしはニヤニヤして俊の耳元で言って顔を覗いた。


俊はやっぱり恥ずかしそうな顔をして顔を赤らめていた。


『だって・・・お前、好きって言ったろ。歌詞。』


『覚えててくれたんだね。俊のそういうとこ、大好き。』


そう言うとまたこっちを振り向いてくれてギュッと抱きしめてくれた。



『ねぇ、わたしたちだけの合図決めようよ。なんかないかな??』


『絶対嫌。恥ずかしくて出来ねーよ!!俺、ブレーキランプも二度とやらねー・・・』


『なんで!?感動したのに・・・』


『感動は1度でいいんだよ。2度も気付いてたなんて・・・。まだ気付いてないと思ったからやったのに・・まんまとハメられた気分だ。』


俊、変なとこにこだわるんだよね。

それがおもしろいけど。


『じゃあ指輪にキスしてよ。これくらい一般的でしょ??』


『いつするんだよ。絶対しねー・・・。』


もう最後は俊は半分呆れていた。

わたしは唇をとがらせて膨れていた。
< 337 / 386 >

この作品をシェア

pagetop