わたしの願い
受験

愛side




「愛、がんばれ」

「ありがとう」

文化祭からあっという間に月日は流れ、明日はとうとう大学受験の日。

一足先に警察官になるための切符を手にした龍希くん。

実は文化祭の少し前に試験を受けていて、そのあと合格がわかった。

そのときは自分のことみたいに嬉しくて、でも同時に不安にもなった。

もし自分がこれで落ちて一般入試になってしまったら龍希くんと遊べる時間が格段に減ってしまう。

それだけはどうしても避けたい。


「落ち着いてやれば、大丈夫。愛なら、大丈夫」

そんなわたしの不安な心を見透かしたように龍希くんは力強くそう口にした。
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