わたしの願い



「ええ、愛はじめてなの?!」

「うん、実は・・」

「まじかよ、龍希ともきたことないの?」

「うん。遊園地はないね」

わたしたちはあのあと制服姿のまま遊園地に遊びに来た。

「そっか」

すこしだけきまずい空気になってしまった。



葉月ちゃんにも奏ちゃんにも昴くんにも過去のことを少し前に話した。

本当の両親が亡くなっているっていうことも。

それに倣うように龍希くんも自分の過去のことを話した。

その間3人はなにも言葉を発することなく静かにきいてくれた。


きっといまわたしが遊園地にきたことがないというのを聞いてそれを思い出してしまってるんだと思う。
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