ねぇ、僕じゃダメ?
モカに癒されに、、、

分かってる。分かってるんだけど、モカよりも先に僕の名前を呼んでくれた。

単純な僕はそれだけで情けない位にゆるむ頬を止められない。

後ろ姿を見送ったあと、僕はモカを連れてここから10分足らずの家路へ着いた。

また、来週会えるんだ。

もしかしたらその次も、またその次も会えるかもしれない。

連絡先も知らない。

聞くことすらおこがましい気がして、浮かんだ言葉を振り切った。

いいんだ。

今はこれでいい。

モカのおかげで貴女と会える口実が出来たから。

今夜はモカの餌、贅沢仕様にしてあげよう。

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