可愛がりたい、溺愛したい。



「えっと、終わるのは6時くらいで今日から2週間毎日かな。平日だけ」


「2週間したら終わり?」


「う、うん」


「そんな人手足りないの?
学校終わってから6時までとか2、3時間しかないじゃん」


ギクリ……鋭いところ突いてくる…。



「す、少しでもいいから入ってほしいって。
すごく困ってるみたいで」


「へー、そう」


あまり納得してくれた感じはしないけれど…。


「2週間……やり抜けばぜんぶ終わる、から」


ここを乗り越えれば葉月くんと関わることは二度とないはずだから。



「……わかったよ。帆乃がそこまで言うなら」


「い、いいの?」


「本当は、やだけど優しい帆乃の性格知ってるから。困ってる人とか放っておけないんでしょ」


今さらながら、嘘をつくことがこんなにも心苦しいなんて知らなかった。

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