私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『悪い。そういうの苦手だから』


『そんな風には見えないですよ。いっぱいガールフレンドもいるんですよね、きっと。本宮さんなら周りが放っておかないですよね』


苦手だ、こういう女性は。


『ガールフレンドか…』


『いるんですか?』


隣から注がれる視線。


止めて欲しい。


『…今は、いない…』


『本当に?本宮さんみたいなイケメンが彼女いないなんて、嘘みたい。じゃあ、私、立候補していいですよね?』


嘘だろ…


『それは…』


『本宮さん、私、あなたの彼女になりたいです。初めて会った時から、本宮さんのこと…』


『悪い、今は仕事のことだけ考えたい。それに、彼女はいないが、俺には…ちゃんと想ってる相手がいる』


思わず言ってしまった。


『嘘…誰なんですか…?その人』


俺は、また黙ってる。


『まさか…恭香ちゃんじゃないですよね?』


え…


思わず息を飲み込んだ。
< 164 / 235 >

この作品をシェア

pagetop