私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
一弥先輩と話したり、優しくされること…


それは、やっぱり、すごく嬉しかったから。


でも、一弥先輩が好きなのは私じゃない。


菜々子先輩なんだ。


一弥先輩と菜々子先輩。


何度見ても、本当にお似合いだよ…


『恭香先輩、どうかしました?』


『え?あ、ううん、ごめんね』


『いつもボーッした顔が、考え事して更にボーッとなってましたよ』


うっ、梨花ちゃん、そんなハッキリ言わないでよね。


ちょっとキツイのは、いつものことだけど…


『森咲。ちょっとこっち手伝って』


この声…


苗字を呼び捨てで呼ぶ人って…


振り向くと、やっぱり、そこには本宮さんがいた。


『あ、本宮さん、すみません。今、私、梨花ちゃんと打ち合わせ中で…』


『天野さん、森咲借りていい?』


『…あ、はい、どうぞ…』


天野さんって…


私だけ、呼び捨て!?


何で?


梨花ちゃんも、ちょっと戸惑ってる。
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