私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
パシャパシャ!


え、何?


眩しい光が数回したと思ったら、次の瞬間、重たいものが私の上から離れ、一瞬にして軽くなった。


誰か来てくれた?


私の声が聞こえたの?


『許せない!恭香に何しようとした!!』


激しい怒り。


この声…


意識がもうろうとしてても、朋也さんだってことは、ハッキリとわかった。


朋也さん…


助けに来てくれたんだ…


良かった…


私の目から、自然と安堵の涙が流れた。


『なんで君がこんなところにいるんだ!この場所がわかるはずないのに』


『お前の噂は知ってる。恭香に二度と近づくな!もし、近づいたら今度は…絶対にお前を許さない!明日から二度と会社にも近づくな、いいな!!』


『わ、わかった、わかったから離せ』


石川さんが、慌てて部屋を出て行ったみたいで、ドアが勢いよく閉まる音がした。
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