ナマイキ男子
第1章

色気のないパンツ

【千夏】

「色気ないパンツ履いてんのな」

「(ッッパ、ン??!)……あ、そう」

「……」


お日柄もよい入学式日和の朝、
今まで出会った中で断トツ一番意味不明な男に出会った。


入学して一年、お気に入りの場所である外から屋上まで続く階段でいつものようにぼーっとしていた。


一人の兄と二人の姉、四人兄弟の末っ子として育ったわりにはしっかりしている私は、兄姉のお世話で疲れきっていた。


社会人3年目のくせに実家に寄生している長男(25)と


大学2年と3年の長女・次女のお弁当と作り、


朝の弱い3人をたたき起こす大業を毎日成し遂げている。


毎朝げっそりしながらの登校です。


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