好きになるには理由があります
「お前と俺が結婚するのが、神社のためにも一番いいと思っていたのに」
「はい?」
と深月は訊き返していた。
そのとき、トイレに行くところらしい清春の同級生で教員の喜一きいちが通りかかった。
パネルの奥側とはいえ、近くを通れば見える。
「よお、清春、深月。
来てたのか」
と喜一が笑って声をかけてきた。
清春は、ああ、と普通に挨拶している。
その普段通りの兄の姿に、今聞いた言葉は幻聴だったかと思ったのだが。
喜一がトイレに消えた途端、清春はふたたび、こちらを振り向き、言ってきた。
「ともかく、あんな男は却下だ。
何処の漁師か知らないが」
うちの支社長デス……。
「お前は俺と結婚するのが一番いいんだ」
「ワレワレハ……」
我々は兄妹になったはずですが、と言おうとしたのだが。
動転しているせいか、我々は、という出だしのせいか。
声が跳ね上がり、ちょっと宇宙人風になってしまった。
「はい?」
と深月は訊き返していた。
そのとき、トイレに行くところらしい清春の同級生で教員の喜一きいちが通りかかった。
パネルの奥側とはいえ、近くを通れば見える。
「よお、清春、深月。
来てたのか」
と喜一が笑って声をかけてきた。
清春は、ああ、と普通に挨拶している。
その普段通りの兄の姿に、今聞いた言葉は幻聴だったかと思ったのだが。
喜一がトイレに消えた途端、清春はふたたび、こちらを振り向き、言ってきた。
「ともかく、あんな男は却下だ。
何処の漁師か知らないが」
うちの支社長デス……。
「お前は俺と結婚するのが一番いいんだ」
「ワレワレハ……」
我々は兄妹になったはずですが、と言おうとしたのだが。
動転しているせいか、我々は、という出だしのせいか。
声が跳ね上がり、ちょっと宇宙人風になってしまった。