本当に私のこと好き?
「それでも、りかを傷付けてたならごめん」
「慶太………」
「感情的になったけどちゃんと話そう
たぶん、色々俺が悪いから
言い訳になることもあるけど、聞いてほしい」
小さく頷くと慶太は抱きしめていた腕を緩めて私の手を取った
ゆっくり私をソファーに座らせて私を切なく見詰めた
「りか、まずは俺の話聞いて」
「わかった」
「ちゃんと気持ちを言葉にしてなくて不安にさせてごめん
…………りか、大好きだよ………」
「………っっ」
何だかそれだけでこの半年間が報われた気がして
止まった筈の涙がまた流れ落ちた
慶太は私の涙を必死で拭ってくれて
その慌てようと優しい手に更に流れていく
「りか、泣かないで………
俺、りかに泣かれたらどうしたら良いかわからないんだ」
困った様に眉間にシワを寄せる姿に驚く
社内でもモテモテの慶太なんて女のあしらい方なんで熟知してるはずだ
私の涙でもそんな慶太を困らせる事が出来るなんて女の涙はやっぱり"武器"なのかも知れない
そう思うと少しだけ笑えてきた
「ふふ、」
「…………やっと笑った」
「え?」
「可愛い、怒ってる顔も拗ねてる顔も可愛いけど
やっぱり、りかは笑ってる顔が一番可愛いよ」
「なっ…………」
か、可愛い?
信じられない
でも、この異様に甘ったるい男は慶太なんだ
慶太はまた、困った顔をして私は首を傾げた