初恋のキミに約束を
初恋のキミに約束を
爽やかな秋空が広がる晴天の日。

純白のウエディングドレスを纏った、萌香と挙式を挙げる。

あれから慌ただしく様々な準備を追われ、完成した新居の引越しも無事に済ませた。

新郎控え室で、早く時間にならないかと落ち着かないでいた。

「裕一、熊じゃあるまいし・・・少しは座っていたら」

先に萌香の所へ顔を出てきた母さんは、のんびり紅茶を飲んでる。

クソっ、自分は先に萌香のドレス姿を見てきたからって、優雅にお茶か。

親父も隣でニヤニヤしやがって。

俺だって萌香を見たいのに・・・何だかんだでどんなドレスなのかも知らないのに。

今か今かと焦れていると、担当の人が呼びに来た。

「新郎様、チャペルの祭壇の前でお待ちください」

待ってました。

いよいよ新妻萌香と、ご対面だ。


祭壇の前に立ち、白い床の上に敷かれた深紅のバージンロードの先にある扉を見据える。

パイプオルガンの演奏が始まり、扉が開いた瞬間、バクンと心臓が鳴った。

繊細なレースを幾重にも使ったマーメイドラインのドレス。

オーガンジーのフリルとなった裾をフラワーガールの子供たちが持ち、都築のお爺さんの腕に手をかけた萌香に、再度心を持っていかれた。

萌香が隣に立ち、視線を合わせる。

互いに一度ずつ頷くと、神父に向き合った。


「・・・此処に二人を夫婦と認めます。では、誓いのキスを」


萌香と向き合い、ベールアップをして頬に手を添えた。

「萌香、もう一度、神様の前で約束する。萌香を一人にしない」

そしてそっと、触れるだけのキスをした。

Fin


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