藍と未来の一つ屋根の下
「藍?」


一瞬未来の目がさめる。


友美がアリサを嗜めるような目線を送る。


「ねえ、ぶっちゃけどこまでしたことあるの?ミクと青山」

「青山君とミクはそう言うんじゃないって、皆知ってるじゃん」


友美が眉をしかめてアリサを見た。


「青山君のおばあちゃんがやってる保育所にミクが通ってたんでしょ?
それでミク小学校の時変な噂が立って大変だったんだから。アリサも知ってるじゃん」


未来には理解できないけど、アリサと友美いわく、藍は割とモテるらしい。


藍のことが好きな女子が、藍と未来が幼馴染だと聞いて、未来はことあるごとに女子のいじめの標的になっていた。


その度にいつも味方になってくれたのが、未来の小学校からの親友のアリサと友美だった。


「藍とキスとかありえない」


大きなあくびをして未来は答えた。


「今日ばーちゃんとクリスマス会だからそろそろ帰るね」


「昨日もクリスマス会じゃなかった?」


「昨日はクリスマスイブ会で、今日はクリスマス会だって」
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