復縁する可能性ゼロ%


「いいですよ
こちらこそお願いします!ですよ」


「それでさ
2人いてね 
汗水垂らして現場で働く作業員のような人が
いいのか それとも
パソコンに向かって仕事するような人が
いいのか どっちがいい?」


「あたしには選ぶ権利なんて無いですから
石本さんにお任せします」


「あら?そう
じゃあ あたしの好みで決めちゃっていいのね」


いや。。。それは。。。
でも。。。


私が急に黙り込むからか
颯斗が「うん?日菜子どうした?」と
小声で言ったつもりだろうが
石本さんには微かに聞こえていたようだ。


「ね?課長と一緒?」


「はい お昼抜きだったから
お腹すいたねってラーメン食べてるところです」


「あらまーお邪魔だったかしら?」


「そんな事ないですよ」


「ねっ!ちょい課長に変わってくれない?
伝えたいことがあったんだ
ちょうどいいや」


「課長 石本さんが伝えたいことが
あるらしいですよ」と
自分の携帯を颯斗に渡した。


「なに?まさかの明日も休むとか?」
と言いながら電話に出た。


石本さんは颯斗になにを言ってるのか
わからないけど颯斗の返答は
「ああ。。。」「関係ない」
「別に。。。」とか無愛想だった。


電話が終わると「ほら」と
私に携帯を渡しながら
「ラーメンが伸びるぞ
早く食え」と少し無愛想のままだった。


もちろんラーメンのお代は
颯斗持ち。


「ごちそうさまでした」


「礼を言われるほどのものじゃないよ
これぐらい」


「奢ってもらってばかりだから
今度はあたしが奢るね」
と言いながらハッと気がついた。


その発言って
「また食べに行こうね」と
遠回しに誘ってる言葉じゃん!


「期待せず待ってるわ」
と颯斗は笑って
「続きでお前の奢りで飲みに行く?」
と言ってきた。



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