拝啓 元カレ上司サマ

嘘つき


煌太はどうしてもあの光景が信じられないでいた。

あんなに献身的に尽くしてくれる妻が、まさか……。

それに、あれは見間違いかも知れない。

そうであって欲しいと、煌太は祈る気持ちで優希に今夜のことを尋ねてみた。

「優希、今日は誰と出掛けたんだ?」

あまり不自然にならないように、煌太は笑顔を作っている。

「え…?女子大の時の友達だけど?ほら、彩香、結婚式に来てくれた…」












< 242 / 496 >

この作品をシェア

pagetop