稲荷と神の縁結び
今はかおるやでレンタルしたものが買い取りになっても、かおるやの売り上げに計上されている。
『グレードアップ』の扱いになるからだ。
フォト事業での売上も同じ。


「俺が『撮影料の単価上げろ』って言ってんのは、なるべく販売以外の基本料金で金取りたいんだよ。
なのにお前らは販売の重視の企画ばっか…」

「……何か、すいません」

でも正直、アレ?と思う。


「……彩馨にフォト事業部行くと、何がまずいんですか?」

別に人が行ったり来たりはよくある話だし…やることは一緒だし、特に何が変わるってわけでは無さそうなのだ。


「もうこれ以上、彩馨に流出させたくないんだよ。俺は」

「………?」


言ってる意味がわからず首を捻る。

その様子を見て、清貴さんは『はぁー』とため息をつき呆れ顔。


「こはる、お前が本店居たときの店長、今なにしてる?」

「えっと、エリアマネージャーの補佐になって…その後彩馨に転籍して彩馨のエリアマネージャーですよね」

「こはるの教育係だった倉橋さんは?」

「えっと、介護で福岡に帰ると言って……福岡の彩け………あ………」
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