*SOUZI*
無理をしているように見えず
光が本当に喜ばしいと微笑む姿には
幹部の方が心が痛んだ


そんな姿にいたたまれず



「私も!縁談があってこちらに戻ったの!」



お互い様だと主張するため、嘘をついた







城への帰路



「誰が縁談だって?」

「慶喜様にお願いしてみる
どなたかお見合いして下さる方いないかな」


嘘を誠にしようとする光を横目に見る


「本当に婚礼の話になったらどうする?」

「……私みたいな女を嫁に欲しいですか?」

「……いや、いらん」

「ほら」

「俺は、其方が子供の頃から知っている
娘のように見ているからだ」

「いいよ 気を使わないで!」



城に戻ると嘘の縁談を手伝ってくれる人がいないかと話を持ちかければ
偶然、慶喜に拝謁しに来た会津の松平容保がつかまる



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