*SOUZI*
土方を呼び寄せた男が、こちらへ来いと自室に招く


「先日、光が襲われた
まぁ…返り討ちにしたのだが…
体調を崩して、あの様子だ
其方と話をさせれば、少し肩の荷を下ろすかと思ってな
ずっと働いて休まないのだ」


「それで…」


山南の切腹後の沖田を思い出す

やはり、似てるものだと


男の計らいで光が土方と2人きりになる

「よくあることですよ」

平然と言う


「よくあってたまるか!」

「そんなこと言われても、あるんですもの」


その度に体調を崩しているのかと考えると
以前、松平がどこか遠くに逃げろといった意味も理解できた

「新選組で女中やってりゃよかったのに」

「…もう、無理です!
沖田さんに嫌われちゃったし!
あ、元々嫌われていたんでしょうけど!」

「総司の恋仲ってのは、嘘だぞ」

「え?」

「お前の縁談も嘘だろ?」

「…」

「新選組の副長をなめんな!」

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