愛しのメガネちゃん
決意と願い



「先生やっぱ俺無理だ!!美香子が好きだ!!美香子の過去も想いも全部ひっくるめて、すっげぇ好き」



「…だから、先生が止めても無駄だよ。俺もう決めたから、ありがとな先生!!」


そう言って、勢いよく保健室を飛び出した。早く美香子に会いたかった。



会って『ゴメンな』って謝りたかった。許してもらえなくても気持ち伝えたかったから──…



「こらっ櫻井!!廊下は走るな!!」



「すんませーん」



廊下で先生に何度か注意されたけど、それでも俺は走る速度を落とさなかった。


今はまだ授業が終わったばかりだから、美香子もまだ教室から出ていないはずだ。



昼休みに入ったばかりの教室棟は階段まで聞こえるぐらいガヤガヤしていた。



購買まで友達と競争しながら走る男子生徒や廊下に固まって雑談をする女子生徒。



全てが平凡でいたって普通の学校。でも今から俺の学校は平凡ではなくなる。



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