先生。
ハンカチを私の手から取り返し、優しく私の



右の頰に当てる。



「痛むか…?」



「これくらいなら…大丈夫です…」



「良かった…。で、何があった。」



私の目をじっくりと見つめて問いかける



先生。



「…何も…」



私は、話してしまうとまた泣いてしまう。



そう思い、何も。と答えた。



だけど、そんな嘘すぐに見破られて



「話してみな。秘密にするから。」



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