初恋の日記
「おはよう!!」


この言葉は挨拶なんだろうけど


それ以外はあまり分からない。


私は昨日日本に引っ越してきたマーヤ


日本では華のSEVENTEEN。らしい。


韓国とアメリカのハーフ


二か国語話せるけど日本語は全くできない




それに


言葉が通じなければ友達もできない。


日本は好きだけど


それは食べ物と文化の話


友達なんてこの国に1人もいない。


喋れるのは外国語科の先生だけ。


高2にもなって日本に来て


突然日本語を喋れって言われると


当然無理がある。


チャイムがなるとみんな席に座って


静かになる。


もう一度チャイムがなると


一斉に立ち上がってそれぞれ違うことをし始める


1時間また1時間授業が続くにつれて


机に伏せる人が増える。


授業は英語以外


何をしゃべっているのか分からない


だから多分一番寝ているのは私。


今日最後のチャイムがなると


周りは帰る用意をし始める


私の放課後は日本語の勉強。


教室に誰もいなくなると


日本語の教材を開いてただひたすら書いて読む




韓国に帰りたい。


友達に会いたい。


私1人でも残ってくるんだった。


カトクにたくさんの通知が来て


昨日の夜思う存分泣いたのに


まだ涙が出てくる。


「それ日本語で《悲しい。》って言うんだよ」



韓国語が聞こえてとっさに振り向いた。


でも前がぼやけてるせいで誰かわからない


「慣れてないんでしょ環境に」


「何?誰?」


あまり慣れてなさそうな韓国語で


訪ねてくる。


「斜め後ろの席の谷口りょう。」


彼ははい。と一言言いながら、ハンカチをくれた


「ありがとう」


「俺が日本語教えるから

カンさん、俺に韓国語教えてよ。」



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