先輩に愛されすぎて。
さっきから薄々分かってはいたけど


その声は祐さんで。


「一応、ライバルだからね、俺たち。
俺は絶対に桃香を振り向かせてみせる。
拓くんに譲る気なんて無いからね」


「分かってます。俺も同じなんで」


「じゃあ、俺授業行くから」


祐さんは出て行って。


多分たっくんも立ち竦んでるんだろう。


しばらく私のベッドの周りは静まり返った。


「桃香…冷えピタあったよ。貼るね…。
じゃあ俺も授業行くから。」


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