君との夏が、かさなる時。

プロローグ。

夏休み。

空には雲ひとつなく、今日は快晴。
太陽は照っているけど、心地いい風が吹いて過ごしやすい日だ。

なのに………………。

「もー、マジ補習だりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

悲しいことに私は、補習に駆り出されています……。

「沖橋、うるさい」

声のした方をみれば、そこには私の担任である上田がこっちを睨んでいた。

「大体、テストで補習受けるような点数取った奴が悪いだろうが」

ド正論を叩きつけられたので、何も言い返すことができない。
私がテストで赤点をとったのは事実だったから。

テストのことを思い出し、私は上田へのささやかな反抗として机に突っ伏して寝ることで残りの補習時間を過ごすことに決めた。
上田のため息が聞こえた気がしたけど、そんなの気にしない。

そして私は夢の中へ………………
< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop