余命宣告

まずは私が生まれた頃の話をしよう。

私の父と母は共働きで自営業で居酒屋を営んでいる。
自営業の家庭はわかるだろうがかなり忙しい。
そして居酒屋のため昼夜逆転の生活だ。

だからわたしの父と母役はおばあちゃんとおじいちゃんだった。


毎日遊んでくれた。
すごく楽しかった。


私はおばあちゃんとおじいちゃんが大好きでいつもずっと離れず一緒にいた。


そんなおじいちゃんが小学6年の頃倒れた。
脳梗塞だった。

意識を取り戻し右半身麻痺になり言葉も話すことがほとんどできなくなった、おじいちゃん。
家族もだがおじいちゃん本人が一番受け止められなくなっていた。


しかし、おばあちゃんは強かった。
おじいちゃんが退院し介護が始まった。

もちろん初めてのことだらけだ。
弱音も吐かず毎日毎日介護していた。


中学になりおばあちゃんが風邪が治らないというようになった。
病院が嫌いでなかなか行かなかったが無理矢理連れてった。

結核だと言われた。
結核とは飛沫感染し亡くなることもある病気だ。
その日から隔離病棟へ移された。

家族もうつってる可能性があるということで検査をした。
誰1人とうつってなかった。


わたしは少し安心したとともに少し疑問に思った。
だが医師が言ってる診断なのだから正しいだろうと思った。



おじいちゃんは介護施設に入る事になった。
毎日2人に会えていたのに急になかなか会えない生活になったのだ。


さらに、隔離されているためおばあちゃんにはもっと会うことができなかった。
会うときは宇宙服のような覆われた服を着て大人のみ面会が許された。
家族であるが子供は面会できなかった。


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