Love-ing(アイエヌジー)
弥亜・高校生編

友だち

鏡の前に立っているのに、私は鏡に映る自分の顔を見ずに、手早く髪のセットをした。

・・・緊張する。

「なにしてんの弥亜?もう学校に行く時間よ。ほら、さっさと仕度して」
「あっ・・・うん」

鏡の前に立っていた私は、ここでやっと自分の顔をチェックした。

・・・前髪、よし。
鼻の頭くらいまで伸びている黒い前髪の右半分を、前面にたらすことで、右の頬を、少しでも隠す。
鏡を見なくてもできる、これが、いつもどおりの私の髪型。幼稚園の頃から、ずっと同じだ。
おかげで、右目まで隠れ気味になってしまうのが、難点だけど、少しでも右頬を隠すには、これしか方法がない。
入学する高校は、残念ながらメイクは不可だし。
公立にしては、そこまで校則は厳しくない。けれど・・・そういう、もっと「自由」な高校を選べば良かったと、今頃になって気がついた。
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