Love-ing(アイエヌジー)
気づけば私は、顔に笑みを浮かべながら「はい。よろしくおねがいします」と言って、大谷センパイに一礼していた。
私の隣にいたえっちゃんも、弾けるように元気な、普段の声で「よろしくおねがいしまーす!」と言っていた。

「まずは着替えないとねぇ。二人とも、ジャージ持ってきた?」
「はいっ!」
「あ・・わたし・・・は、持ってきて・・ません。今日は、その・・こんなことになるとは、思ってなくて。お母さんにも帰るの遅くなるって言ってないから・・・」
「私のせいです!私がいきなり誘っちゃったから。ごめんね、弥亜ちゃん」
「ううん!別にいいの!ただ・・予定外だった、ってだけで・・」
「そっかそっか。そういうことなら、まずは女子バスケ部の部室まで案内するわ。そこが私らの着替え場だから。二人とも、ついてきて」
「「はいっ」」
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