仮眠室で愛を叫べば
「ズルい…」

「そりゃズルくなるさ。いくら結婚決まってたって佐久間が相手なんだ。必死だよ。余裕なんてあるわけないだろ。佐久間のことあっつい目でみてる女落とすんだから」

「そんな目で見てないです!」

「見てたよ。
でも、今は俺しか見てないよな?」

「うっ…」

「隠し事は今なら聞くぞ?他には。実は晒名も好きだっただけははなしだからな。アイツにだけは勝てる気がしないからな、俺も。」

そう言って笑う彼はやっぱりものすごく大人で、さらりと本音を話してくれたことが嬉しくて私は自分から唇を重ねた。

< 59 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop