レモンシュガー
小学5年生の夏。
私は、1冊の漫画と出会った。

"レモンシュガー"

この漫画が、私の運命を大きく変えた____。



「おばさん、おはようございます!律ってもう起きてますか?」
高校1年生になってからも、律と一緒に学校に行くのは変わらない。
「千尋ちゃん、相変わらず早いわねぇ。少しだけ待っててね?」
おばさんも、昔から必ず"早いわねぇ"という。
昔から何も変わらない、朝の風景。

「…はよ」
眠そうに目を擦りながら出てきたのは、私の幼馴染の律。
「ご飯食べた?」
「うん」
「歯磨きした?」
「うん」
「顔洗った?」
「うん」
「ちゃんと持ち物確認した?」
「うん」
「よし、じゃあレッツゴー!!」
朝の確認も終わって、私たちは学校へ向かった。これも、昔から変わらない。

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