お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「ねぇ澪。必ず君をその気にさせてみせる。絶対に君と結婚するよ」

そんな宣言をされるも、彼の熱量と媚薬のように漂う香りに負けて、今にもYESと言わされてしまいそうだ。

「……澪。今、俺への気持ちはどれくらい? 俺と結婚する確率は、澪の中で何パーセント?」

不意に尋ねられ、「え?」と顔を上げる。突然数字を聞かれて混乱した私は、ぐるぐると頭を巡らせた。

私は、彼のことが好きだけれど、でもすぐに決断する勇気なんてない……。

「え、ええと……五十パーセント……?」

どちらに転ぶかわからない、フィフティフィフティ。

すると彼は満足げに頷き、上々だね、と微笑んだ。

「一度のデートで五十パーセント上昇か。じゃあ、もう一度デートをすれば百パーセントになるって計算だ」

「え!?」

無茶苦茶な理論を振りかざされてぎょっと目を丸くする。私、そういう意味で言ったわけじゃあ……。

「あと一回のデートで必ず澪を落としてみせる。嫌でも俺から離れられないようにしてみせるよ」

耳もとにささやきかけられて、たまらず頬が赤く染まった。
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