お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「あれ? 立花さん? なに見てるんですか?」

突然パソコンのモニターを覗き込んできたのは、上村さんだ。

私は慌てて画面を手で覆うけれど、表示していたのはちょうど『最新・この冬おススメのデートスポット』なんていう記事。

「わわ、立花さん、デートですか!?」

キラキラとした瞳で、上村さんが身を乗り出す。女子って、こういうことを嗅ぎつけたときのパワーが果てしない。

「いや、別に、デートってわけじゃないんだけどっ」

「もしかして、お見合いの彼とうまく言ってるんですか?」

「う、上村さん、声が大きいっ!」

社内の人にお見合いをしただなんて、あまり知られたくない。そもそも、上村さんに喋ってしまったこと自体、失敗だったかなぁと後悔しているくらいだ。

案の定、話を聞きつけてしまった誰かが背後から声をかけてきた。

「へぇ。立花サン、お見合いしたんだ」

ちょっぴり渋みのある、低くて伸びのいい声が高い位置から振ってくる。

びくりと肩を竦めたあと、恐る恐る振り返り見上げると、そこに立っていたのは。
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