お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
私の困り顔を見透かして、彼はこともなげに尋ねる。
「じゃあ、寝た?」
「――っ!?」
ぎょっと雉名さんを覗き込むと、彼はニッと口の端を釣り上げ「あたりだな」とつぶやいた。
「あ、当たりじゃありません! そんなわけないじゃありませんか!」
「焦ると余計に怪しいぞ」
うっとたじろぐ。たぶん、どんな言いわけを用意したって、彼の持つ疑いは晴れないのだろう。そんな顔をしている。
「で、実際どうだった? あいつ、仕事だけじゃなくてベッドの上でも凄腕なの?」
「知りません!」
ムッと頬を膨らませると、雉名さんは耳まで真っ赤になっている私に気づいたのだろうか、あははと笑った。
「……それにしても、雉名さんと穂積さんがそんな話をするほど仲がいいとは思いませんでした」
「穂積とは、よく飲みに行ってたからな」
「え!? 雉名さん、会社の人とは飲まない主義だって噂――」
「まぁ、あいつとはタメだったし。最初は無理やり連れていかれたんだが、そのうち普通に飲むようになって――」
「じゃあ、寝た?」
「――っ!?」
ぎょっと雉名さんを覗き込むと、彼はニッと口の端を釣り上げ「あたりだな」とつぶやいた。
「あ、当たりじゃありません! そんなわけないじゃありませんか!」
「焦ると余計に怪しいぞ」
うっとたじろぐ。たぶん、どんな言いわけを用意したって、彼の持つ疑いは晴れないのだろう。そんな顔をしている。
「で、実際どうだった? あいつ、仕事だけじゃなくてベッドの上でも凄腕なの?」
「知りません!」
ムッと頬を膨らませると、雉名さんは耳まで真っ赤になっている私に気づいたのだろうか、あははと笑った。
「……それにしても、雉名さんと穂積さんがそんな話をするほど仲がいいとは思いませんでした」
「穂積とは、よく飲みに行ってたからな」
「え!? 雉名さん、会社の人とは飲まない主義だって噂――」
「まぁ、あいつとはタメだったし。最初は無理やり連れていかれたんだが、そのうち普通に飲むようになって――」