ヴァンパイア†KISS
それを聞いたカルロとエマは一瞬お互いに顔を見合わせた。
わたしから初めてデュオという名前を聞いて驚いている、そんな雰囲気だった。
「デュオ…そう、カレンはデュオと出会っていたのね。キスの刻印は確かに強力なパワーを持っているわ。でもカレンはその血の全部が人間のものではない。完全な人間なら全てをコントロールされてしまうけど、カレンはそうじゃないわ。もしも真実を確かめたいなら、刻印が消えても彼に惹かれるかどうか確認してみることね…」
刻印が消える時。
それは誕生パーティの夜、だ……!
そこでカルロが思い切ったように口を開いた。
「カレン、ウルフ様とエマ様は決してあいまみえることのない運命を針の先ほどの細い糸をたぐり寄せるようにして出会われました。今でもお二人は細くても決して切れることのない糸で繋がっておられます。カレンもその運命の糸を一度たぐり寄せてみることです。その先に誰がいるか、どんなに糸がもつれていても、いつかたどりつくでしょう」
「運命の糸を…たぐり寄せる…」
わたしは自分に言い聞かせるようにその言葉を発した。
そこでエマは少し嬉しそうな笑みを浮かべた。
「それにしても、デュオねぇ。彼はちょっと一筋縄じゃいかない相手よ。人間を愛したことないと思うしなぁ。そのデュオがカレンに興味を持っている。う~ん、カルロ、これって奇跡じゃない?」
「そうですね。デュオは人間を愛するウルフ様を理解できないようでしたから。でも理解したいという想いはどこかにあるように感じました。デュオはああ見えて、けっこういい男です。私の次にね…!」
カルロが茶目っ気たっぷりに舌を出して微笑むと、エマもつられて笑った。
わたしから初めてデュオという名前を聞いて驚いている、そんな雰囲気だった。
「デュオ…そう、カレンはデュオと出会っていたのね。キスの刻印は確かに強力なパワーを持っているわ。でもカレンはその血の全部が人間のものではない。完全な人間なら全てをコントロールされてしまうけど、カレンはそうじゃないわ。もしも真実を確かめたいなら、刻印が消えても彼に惹かれるかどうか確認してみることね…」
刻印が消える時。
それは誕生パーティの夜、だ……!
そこでカルロが思い切ったように口を開いた。
「カレン、ウルフ様とエマ様は決してあいまみえることのない運命を針の先ほどの細い糸をたぐり寄せるようにして出会われました。今でもお二人は細くても決して切れることのない糸で繋がっておられます。カレンもその運命の糸を一度たぐり寄せてみることです。その先に誰がいるか、どんなに糸がもつれていても、いつかたどりつくでしょう」
「運命の糸を…たぐり寄せる…」
わたしは自分に言い聞かせるようにその言葉を発した。
そこでエマは少し嬉しそうな笑みを浮かべた。
「それにしても、デュオねぇ。彼はちょっと一筋縄じゃいかない相手よ。人間を愛したことないと思うしなぁ。そのデュオがカレンに興味を持っている。う~ん、カルロ、これって奇跡じゃない?」
「そうですね。デュオは人間を愛するウルフ様を理解できないようでしたから。でも理解したいという想いはどこかにあるように感じました。デュオはああ見えて、けっこういい男です。私の次にね…!」
カルロが茶目っ気たっぷりに舌を出して微笑むと、エマもつられて笑った。