運命の恋~もしもあの時・・~
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それからは何とか泣かずに過ごし、
夜、娘が寝たあと旦那に話があると伝えていた。

話をするにあたってものすごく緊張した。
「私ね、自分でも気づかないくらい傷ついていたの。でもねあなたのしたことだけではなくてそれによって生まれたドロドロした感情だとか頑張ってもあなたを信用しきれなかったこととか…言葉にするとわかりにくくなっちゃうけどいろいろ。」

こんなに言葉にするのは難しいのか…

「うん。最近の香織は本当に見ていられないくらいボロボロだったよね。僕に何ができるかわからなくて戸惑ってた。たぶん今は僕ではダメなんだよね…。」

「それでね、私もね浮気してきたの。」

びっくりしてこちらを凝視している。

「相手の人には申し訳ないから誰とかは言わないわね。そこはごめん。とても優しい人で私があまりにやつれたからって今日ランチをご馳走してくれたの。あなたもあの子と食事に行ってたでしょう?それでね、キスはしたの。でも体の関係までは断られたわ。私が泣いてしまってそれで…。それでわかったのあなたとは恋人のような関係には戻れない。でも家族としてなら一緒に暮らしていけると思う。他の人に癒やしを求めてしまうのもわかった。」
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