目覚めたら契約花嫁

逃げ出したい

気分を変えたかった。

チャペルを見学する気分にはならなかった。


「ロイ、思いっきり遊びたい。」

「海に行くか?でも風が強いな。ホテルのプールでいいか?」

「うん、思いっきり遊びたい気分なの。」

「後で水着を買おう。」


今日は遊びたい気分だった。

ロイは何も言わず、私のやりたい事をやらせてくれた。

出会った頃から変わらない。

ロイは優しい………だけど、私を裏切ってるかもしれない人だ。


「リン、食べたら出掛けよう。」

「うん。」


今は美味しい朝食を楽しもう。

私とロイの未来は本当に訪れるのだろうか。

内緒にしている事はエミリーとの密会だけ?

他にもあるのだろうか?

マイナス思考に陥っていく自分に頭を大きく振った。

こんな私は嫌いだ。


「リン、本当は何かあっただろう?」

「ううん、何も。楽しみだね、プール。」


話題を逸らす。

こんな気持ちを知られたくない。

私はきっと嫉妬してる。

綺麗なエミリーに誘惑されているロイを思い浮かべてしまう。

私ではなく、エミリーと楽しそうにするロイを想像してしまう。

大きく深呼吸した。

気持ちを切り替えなくては………。

私は食べ終わるとロイと出掛けた。
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