目覚めたら契約花嫁
未来へ

もう一人の彼

「レアードさん、リンさん、約束を忘れてないですよね?」


聞こえてきた言葉にロイと目が合う。


「取り敢えず、プールから上がったらどうですか?体が冷えますよ。」

「リン、上がって休もう。」

「うん。」


ずっとプールに入った状態だった。

折角なので、もう一度だけ潜ってからプールサイドに上がった。

滴る水に髪を掻き上げた。


「案外セクシーですね、リンさん。」

「リン、バスタオルを巻け。」

「あっ、うん。」


セクシー?

言われないな。

ロイからバスタオルを受け取り、体に羽織って椅子に腰掛けて休憩する。

近づいてくる記者を見上げた。


「自己紹介がまだでしたね。ユートと言います。」

「ユート?」

「リンさんなら………何となく理解できますよね?」


ユート?


「髪は染めました。リンさんの色は目立ち過ぎますから。」

「………黒髪?」

「です。俺はオッドアイではありませんがね。」


嘘でしょ?
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