目覚めたら契約花嫁
シャノワールで何も持っていない私。

そんな私が生きるにはロイの力が必要なんだと実感する。

これが現実なのだと。


「リン様。遠慮なくどうぞ。」

「………。」

「ロイ様に言われておりますので。婚約者のリン様に不自由な想いをさせるなと。」

「………婚約者。」

「そうです、婚約者です。」


私にもロイが必要なのだ。

利害関係にある私達に遠慮はいらない?

大きく一呼吸吐いた。


「そうね。」


小さく呟いた私は決めた。

何も持っていない私と全てを持っているロイ。

そんなロイに拾われた私は幸運なのかもしれない。

日本に帰れないなら………。

ここで強く生きていくしかないのだ。


「ダヴィ、ありがとう。」


心に決めた。

ここで強く生きていくしかない。
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