目覚めたら契約花嫁
生まれてから日本にいた頃もオッドアイで珍しがられていた。

でも日本では口に出す人は少ない。

シャノワールでは違った。


「はぁー、そんなに目立つかな?」


一人言が漏れた。

ふと思い返すが、ロイと過ごす時間は私を異国の人とは思わせない。

家の中での過ごし方に口を出したりしない。

関心がないだけなのかもしれない。

でもロイと過ごす時間は心地良い。

突き刺さる視線もない。

日本での習慣にも口を出さない。

私が寛げる空間を作ってくれているように思える。


「今度、お礼を言うべきよね。」


何だかんだ助けてくれている。

我が儘も受け入れてくれた。

ダヴィが優しいのではなく、ロイが指示してくれているのかもしれない。

ロイが優しくしてくれているのに、今更気づいた。


「お礼か。」


助けてくれたロイにお礼をしようと思った。
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