目覚めたら契約花嫁
シャノワールでは幸運を運んでくると言われている。

彼女は何者?

レアード家当主の妻の座を狙う女の一人か?

ギシッ………

ベッドから聞こえた小さな呟きに視線を背後に向ければ、ベッドに上半身を起こした彼女が座っていた。

目が合う。

そこで驚愕した。


「その瞳。」


黒色と茶色にも似たヘーゼルの瞳?

そう………オッドアイ 。

そんな彼女の瞳は不安で揺れていた。


「名前は?」

「私はリン。」


そう彼女は言った。

リン………また珍しい名前だ。

シャノワールを知らないと言う彼女。

聞いたことのない国から来たと言うが………?

不安な表情を見せる彼女を寝かせて、自分は書斎へと戻った。

ネットで調べるが見つからない国。

本当に彼女は何者?


「異国の………?黒猫にオッドアイか………。」


彼女に取引きを持ち掛けた。
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