あなたの義理の妻になります!
お見合いしました!
今日から、3年生かー
ふー、取りあえず今年もちゃんと進級できた…それだけで奇跡だよ~

私は、私立清川第一学園に通う高校3年の星名彩佳。
ちなみにこの学校って結構お嬢様やお坊っちゃまが通う金持ち学園なの。なのに、何で私みたいなそこらじゅうに沢山いる一般庶民が通っているかというと……



ー今から3年前、丁度、進学する高校で悩んでいた頃……

「彩ちゃん、彩ちゃん!」
「ど、どうしたの?日向ちゃん?」

私に声をかけてきたのは、可愛い従姉妹の天ヶ崎日向ちゃん。なんと、天ヶ崎グループの娘さんなの!

そうすると、私もそのグループの一員になるじゃ?とか思うけどそうじゃないんだ……

私の両親は私が、小学6年生の時、離婚してる。
私の父は、天ヶ崎グループの人間だけど母はただの庶民。私は、母に付いていったから一般庶民ってわけなの。



「彩ちゃん?どうしたの?急にかたまって」
「え?……あっ!ご、ごめんね。何でもないよ」
私って、考え始めると回りの音が何も聞こえなくなるぐらい集中しちゃんうんだよね。


「それより、どうしたの?」
「うん……実はねお父様がお見合いしろって言うの」


「あー、そっか……そうだよね。日向ちゃん、天ヶ崎グループの人間だから……」
私がそう言うと、日向ちゃんが急に頬を膨らませて文句を言ってきた。
「もー、彩ちゃん!
私、『天ヶ崎グループの』って言われるの嫌いだっていつも言ってるじゃん!」
「そうだったね。ごめん、ごめん」

私がそう言いながら日向ちゃんの頭を撫でてあげると日向ちゃんの怒りは収まったようだ。

「でね、彩ちゃん。お見合いの話に戻るんだけど……
私、行きたくないからー」
日向ちゃんはそこで一旦話を区切ってー
「彩ちゃんが私に変装して行ってくれないかな?」

………今、この子なんて言った?私が日向ちゃんに変装してお見合いする?
いやいや、無理があるでしょ!
私がその事を日向ちゃんに伝えると……
「大丈夫!私と彩ちゃん、体つきも髪型も声も…ほとんどそっくりだもん。絶対バレないよ!」

と、明るく返してきた。
「で…でも、叔父さんが許さないんじゃ…」
「ああ!それも平気!お父様にはとっくに許可とってきたから」

「し、仕事早いね…」
つい、頬がひくついたけど仕方ないよね!
でも なんか、私の逃げ場がどんどん無くなっていくよーな?

気のせいじゃ無いよね。絶対…


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