恋するリゾート
日にちが経つにつれ
彼らや彼女たちと同い年ということもあり
朝の食事やランチで
一緒になることも多くなり
打ち解けてきた
仕事終わりの夜 一緒に飲んだり
休みの日に 買い物に行ったり
でも 信くんとの距離は 相変わらず・・・・
目と目が 合うことはあっても 会話することは なかった。
そんな ある日 ホテルの廊下で声を掛けられた。
「もしかして つぐみ?」
「ゆう君?」
高校の時の 同級生・・・・川村ゆう君
2年の時 ずっと君が好きだったと
告白され 抱きしめられた
人を初めて振った苦い思い出
・・・・(注 本人気が付いていないだけで
結構振ってます。)
気まずい思い出に・・・すずが困ったように
笑いかけると
「 バイト? 突然 転校して
誰も連絡取れないって言って
みんな心配してたんだよ」
「うん・・・・
お父さんの会社が倒産して
ばたばたしてから」
極力 明るく言ってみる
「本当? 大変だったんだ・・・・」
「・・・・・・・ ]
「つぐみちゃん ごめんね。
俺 デリカシーに掛けてるよな・・・
ニュースで知ってはいたんだけど・・・・」
「だよね・・・・・あの時騒がれたし・・」
気まずい雰囲気のなか
ゆうが 意を決したように
「俺 ここに 3泊するから 一緒に飲もう!
友達もいるけど・・・・じゃ」
満面の笑みでさわやかに笑いかけ
手を振りながら去っていく
つぐみは 断ることもできず
少し 困った表情で手を振っていた。