先生、私のこと好きでしょ?
「つか、保健室なんて運んだらーーーー校長先生死ぬんじゃない?」

沙月ちゃん。

まさからいくらなんでもーーーーありえない。

150センチぐらいの小さな校長先生は、運ぼうと思えば、男子なら軽々運べる。

「俺が運ぶわ。あーーーー」

煌の口から漏れる声に振り向いたらーーーー

「何してんだ?

おーい、大丈夫か。
校長。

めんどくせーな、よいしょっ」


本当にめんどくさそうに、まるで米を運ぶ様に肩に校長を乗せて歩いていく須賀先生。


優しさのかけらも無い。


「ーーーーあれ、大丈夫かな?
校長先生、大丈夫?見に行く?」

そう言ったのは、沙月ちゃん。

「沙月ちゃん、優しいね。
4人で行けば怖くない!」


4人ってだれ?
なんか、言わない。

「俺らも?
まじか。あんま、会いたくないんだけどっ」

珍しく煌が、裏切った。

「校長が、殺される前にーーーー」

あるわけない、と思いつつーー向かった場所は、悪の巣窟、保健室だ。

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