先生、私のこと好きでしょ?
校長先生と、須賀先生はーーーー知り合い?

「…………」


大変なことを聞いてしまったかも、知れない。

私達は、踵を返してゆっくりゆっくり、廊下に出た。


「見なかった、聞かなかったことにーーーー」
今井くんの意見に賛成です。

「出来ねーだろうな、お前ら聞いてたな?」

悪魔!?


ひっ!!


私達は、壁を背にして祈願した。



「ーーーー何も、聞いてません。

校長先生が、大丈夫かなってーー絵に書いた様ないい子ちゃん達です!」

ーーーー沙月ちゃん、無理あるよそれ。

引きつり笑いの、今井くんは沙月ちゃんを抱き締めた。


そして、背に庇う。

「へ〜今井と宮木は付き合ってるわけだ。
宮木、身長高いしスタイルいいから水着着たらみんなの虜だわな。
頑張れよ」


先生の言葉に、今井くんが睨み返した。

不穏な空気。

「ゆあ、水着姿、楽しみにしてるからな。
ビキニ?なんなら貝殻とかっ」


おかしいーーーー。
さっきの校長先生を想い合う優しい須賀先生は、どこ?


「ーーーー本当は、優しいですよね。
本当は、そんな言い方しないっ!!」

「ゆあ!それ以上言うなっ」

えっーーーー?




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