先生、私のこと好きでしょ?
焦らなくてもいい。

優しい瞳で
見てくれる蓮さんは、新聞に目を通していた。


「蓮さんメガネは?
見えるんですか?」


普段かけてるメガネは無い。
もしかしてコンタクトとか?


だけど、コンタクトを外してる姿見たこと無いけど。

「あー、メガネは伊達だよ。
本当は、目は悪くない。
見てみろよ、この髪。
まず、違反だ」

はい、そうですね。

先生で、金髪ってありなのかな?


生徒だって、こんなブロンド無いな。



「髪は、変える気ないんですか?
金髪好きなの?髪、傷むよ」


私は何気なしに、蓮さんの髪に触れた。


フワフワにセットされた髪は、ワックスで固まったツンツンヘアーになりつつある。


「髪、金髪やだ?
ゆあのためなら変えてもいい。
それでゆあに釣り合うなら、ライオンカラー止めてもいいけど?」



ライオンカラー?

え、蓮さんの髪にはそんな意味が合ったのか。




「ーーどんな色も似合うけど、蓮さんが何色でも私は好きです」




それにーーーー。




「あまり、かっこよくならないで。
不安だからっ」



そう。

髪色変えたら、ファンが増える。

そしたら、そしたらーー。



私なんか、目じゃないよ。



なんだか、落ち込む私。


落ち込む気持ちのままは、嫌だ。
だから、食べた物を片付けーー洗い桶に。


片付けを開始した。

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