Love EaterⅡ
『な…なんで瞳孔開いて…しかも…ベルトに手…』
「っ…これは緊急事態故の個人確認の為だもんね!?」
『っ…!?』
「大丈夫!リッカのあの雄々しさはちゃんと記憶してる!見たら絶対分かるからっ!!」
『っ…!!』
「いざっ!!ご開帳をばっ!!」
『ご開帳おば!…じゃ…ねえわぁぁぁっ!』
「ど変態爆発してんじゃねぇよボケぇっ!!」
「いったぁぁいっ!!…って、あれっ!?」
「……あら?」
いつかの再現の様な六花の変態具合。
それにはソルトの教育的指導が入るのも必然。
明らかにワクワクギュンギュンの面持ちで、鼻息荒くベルトに手をかけられてはいくら可愛い彼女と言えどもドン引きだ。
思わず怒号を響かせ六花の脳天に猫パンチならぬ狼パンチを食らわせた。
…筈が。
六花の頭に振り下ろされた手は既に肉球など皆無の成人男性の手。
なんなら発した怒号も鳴き声であったのは前半のみ。
その変化には六花だけではなくソルトも驚嘆の声を漏らしたのだ。
そもそも未だに狼に変化してしまう限界点も不明であるのだ。
戻るきっかけもまた不明。
しかもこんな短時間で解けるものなのかと、確かめるように指先を動かし見つめていたのだが。