虹色シンデレラ

SIDE哲翔 プロポーズ

ったく、何を考えているんだ。今の時代に許婚なんて馬鹿げている。
それをハッキリ断ることができない俺もどうかしているが・・・

「哲翔」
「ん?」
突然声をかけられて顔を上げた。

俺と同じく大学入学と同時に1人暮らしをはじめた咲良。
何度か引越しをしながら、今は俺のマンションの近くに住んでいる。
そのせいか週に何度かやって来て、泊まっていく。
こんな生活を3年以上続けている。

「顔が怖いわよ」
「ああ」
慌てて頬を緩ませた。

怖くもなるさ。
人生が掛かっているんだ。
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