虹色シンデレラ
「虹子を傷つけたこいつを、お前は許すのか?」

「許しはしません。一生かけて償ってもらいます」


父さんだって分かっているはずだ。

祐介は虹子の連れ去りを指示したんであって、乱暴したのは依頼を受けたチンピラたち。

責任がないと言うつもりはないが、傷つけるつもりはなかったはず。

そもそも、ゴシップを流したのだって虹子に同情して俺の態度に怒ったからだ。


「穏便に終息できませんか?」

「・・・」

それでいいのかと、父さんの視線が言っている。

「咲良のことは言いつけ通り、父さんと母さんにお任せしました。心配な気持ちもありますが、これ以上俺が関わらない方がいいと納得しました」

「だから、今度は私に言うことを聞けと?」

「まあ」




「分かった。いいだろう」

苦々しい顔で、父さんが言った。
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